【古物査定士とはなにか】古物査定士認定協会の理念や方針について

古物査定士認定協会

中古品の売買やレンタルなどを行うには古物商が必要です。ですが、現状の古物商許可は社会変化などを鑑みると問題が多く残されていると感じます。そこで、当協会では、古物査定士という民間資格を作りました。

本記事では、現存する鑑定士の種類を確認した上で、古物査定士認定協会の理念や方針、具体的な活動とともに、資格を得る方法やその後について解説いたします。

鑑定士の種類とは

中古品の売買を行う上で、鑑定士を目にすることがあるでしょう。ですが、中には資格として存在する鑑定士の種類が存在し、資格の有する人しか名乗ってはいけないものが存在します。ここでは、不動産鑑定士、美術鑑定士、宝石鑑定士、ブランド鑑定士の4つについて詳しく説明していきます。

不動産鑑定士

地域の環境やその他諸条件を考慮し、不動産の有効利用を判定する不動産鑑定士は、どの土地の「適正な地価」を判断する人たちです。

不動産鑑定士の業は不動産の売買だけでなく、地価公示や地価調査の制度をはじめとして、 公共用地の取得、固定資産税標準宅地の評価、相続税標準地の評価、裁判上の評価、会社の合併時の資産評価や現物出資の評価、コンサルティングなど多岐にわたっています。

資格を取得するには「不動産鑑定士試験」に合格し、国家資格を取得する必要があります。試験は一次試験で短答式、二次試験で論文式のテストを受験するという二段階選抜となっています。ですが、資格取得をすれば不動産鑑定士になれるわけではありません。資格を行使するためには「実務修習」を受ける必要があり、研修者という身分で不動産鑑定事務所などに所属して実地の経験を積みながら、インターネット上で単位取得を行う必要があります。

宝石鑑定士

宝石を鑑定し、適切な価格を判断する宝石鑑定士は、宝石の真贋(本物であるかどうか)だけでなく、本物であってもそのクオリティから品質基準を決定する人たちです。

宝石鑑定士の国家資格は存在しませんが、「宝石鑑定士」を名乗るには、「GIA」「JBSジュエリー鑑定士」「FGA」「DC」など、いくつかある民間資格のうちいずれかの資格を有している必要があります。ですがやはり、権威があり取得が難しい方が信頼は得やすいようです。

美術鑑定士

骨董品や美術品、絵画や掛け軸の真贋を見極め、市場での価格や価値基準から判断して鑑定書を作成する美術鑑定士は、資格が存在しません。

ですが、目利きになるには相当の経験を積み審美眼を養う必要があることから、美術館で学芸員などを務めるのが基本となるでしょう。また、のみの市やオークションも審美眼を養うことはできます。美術品の場合、自分の得意なジャンルを確立することも重要だと言われています。

ブランド鑑定士

中古で高価なブランド品を少しでも安く買う人が多いことから、“鑑定士”と名のつくものを想像したときに、真っ先にブランド鑑定士が思いつくかもしれません。ですが、ブランド鑑定士という資格は存在しません。

中古品を売買する人は古物商資格があり、偽物を売買しないように細心の注意を払う必要があることから、きちんと経験を積み、常に勉強しながら真贋を見極める力を持った人が名乗ることが多いようです。

近年の古物商の現状

急激なリサイクル業の需要増加に伴い、古物商の登録者は年々増加し、現在は約80万人が登録しています。そのぶん、悪質な取引を行う悪徳業者が増加し、国民センターにくる苦情も増加しています。

中でも、出張買取・訪問買取による被害は多く、「押し買い」が社会問題になっています。2013年に「特定商取引法」を法改正し押し買いを規制が行われましたが、貴金属が高騰しトラブル件数が増加した2010年のPIO-NET への問い合わせ件数2367件と、最近の2018年の5,015件と比較すると、相談件数は減少していません。それどころか、取り締まりをしているにも関わらず、増加していることがわかります。

ちなみに訪問購入は貴金属以外にも、着物・毛皮・骨董品・自動車・バイク等もトラブルが多いです。また、国民生活センターによれば、押し買いも含めた訪問販売(事業者が自宅に訪問して商品を販売する行為)の問い合わせ件数は、毎年およそ8万人です。実に多くの消費者は被害に会っていることが見て取れます。

そのほか、逸脱した価格での買取や、貴金属を偽物だと偽っての買取、「査定士を名乗る」非常識な買取、クーリングオフの未説明など多くの問題があります。

また、近年は『メルカリ』『ヤフオク!』といったフリマアプリの利用者が増加したのに伴い、「査定士」「商人から買い付け」「イミテーション品」称して、中華サイトなどでブランド品の偽物を仕入れ、フリマアプリで販売する人が増加しています。

ですが、偽ブランド品・模造品がたとえ故意でなくても販売することは商標法に抵触する可能性がある行為であり、購入しても知的財産権を侵害する行為です。知らず偽物を買わされ、泣き寝入りしている利用者も少なくありません。(確定している場合には各サイト・アプリの事務局へお問い合わせください)

ネットの普及によって、ますます古物商における悪徳業者が増加しているのでしょう。

古物査定士とは

中古品を査定する人は、買取商品の真贋を確認するだけでなく、買取価格の設定を行う必要があります。基本的に買取価格は査定士が独自に価格決定を行いますが、全く相場がないわけではなく、市場調査が必要になります。

主に方法として、オークション等で買取相場の確認を行っているでしょう。また、他社で販売されている中古品の販売在庫を確認し、そこから利益率を引いて(他社が導き出した)相場を知る方法があります。

また、同じ商品でも状態によって価格が大きく異なるため、項目に従いモノの状態を見極め、適正価格を判断していきます。そんな査定士の仕事ではありますが、当協会の「古物査定士」とはどのような資格なのでしょうか。経緯とともに必要性について説明いたします。

古物査定士認定協会ができた経緯

現状、古物商は許可が下りれば誰でもできるものです。そのため、悪徳業者が入りやすくなっています。また、査定士・鑑定士を偽り、あるいは名乗った時点で鑑定士となれるものも多いことから、十分な知識が無いにも関わらず名乗り、不適切な買取を行う人が多くいるのでしょう。

買取査定については、適合する資格がなく、消費者は自ら査定する人が信頼に足る人か判断せざるを得ない状況にあり、圧倒的に立場が弱くなっています。特に、フリマアプリの増加によってますます詐欺に合う被害は増加すると考えられるでしょう。

そのため、健全で安心かつ安全なリサイクル業を保ち、消費者を守るためにも制度化する必要があります。そこで古物査定士認定協会は、「古物査定士」資格を作りました。

古物査定士になるには

古物査定士の資格を取得するには、資格講座への受講及び検定試験が必要となります。もちろん、古物商を営む人のための資格ですので、古物商資格を有していることが大前提であり、資格を取得するにあたってはコピーを取らせていただきます。

受講では、マナーや古物商のあり方など、古物商として必要な知識を取得し、消費者へ安心を保証することができるだけのスキルを身につけていただきます。一度勉強すれば良いのではなく、古物商は常に勉強する必要のあるものであることから、資格は期限付きで、資格取得後も更新に向けたスキルアップを図り、消費者の安心感を高めるよう尽力いたします。

古物査定士の役割

資格取得後は、押し買い被害などが多いことを受けて、買取時に「古物査定士」の証明の携帯を義務化します。そうすることで、消費者の保護にもつながることでしょう。また、資格取得者はプロ意識を持ち、マナーと品格のある事業を行ないましょう。

ここでは、具体的に資格を取得した古物査定士がどのような役割を担うかについて説明いたします。

①プロの目で真贋を確認

古物査定士を名乗る以上、プロの目で真贋を確認する必要があります。したがって、古物査定士は12種類の資格に分け、自身が行う行に必要な品目に応じて、自分の得意なジャンルを身につけていただきます。

なお、A-1からB-3 までを一括りとし、古物査定士認定資格期間は2年間となります。しかし、特に多くの知識が必要となる上、トラブルの多いB-1からB-3の業務を行う該当者は当団体の関連講習の受講を義務化し、有効期限内に2回以上受講しない場合には資格の更新をしないこととします。

②協会委員会で情報共有

悪徳業者の排除を目的として、消費者にとって不利益となる業者について情報共有を行い、悪徳業者を「苦情」ではなく、業務停止などの行政処分につながりやすい「法令違反」として通報することで、リサイクル業界のより良い環境作りを行っていきます。また、必要に応じて協会内で安心できる事業を紹介し、消費者にとってより安心できる環境づくりを目指します。

さらに偽物に関する情報共有をすることで感度を高め、早期発見及び予防に徹し、流通の健全化を図ります。

③支援活動

古物査定士として直接的な活動ではありませんが、古物査定士認定協会は、自然災害や生活保護者に対して率先して支援活動を行います。もし、資格取得者で協力できる人がいる場合には、支援物資の供給等に協力いただければ幸いです。

まとめ

中古品を鑑定する鑑定士という職は、不動産鑑定士、美術鑑定士、宝石鑑定士、ブランド鑑定士などがあります。不動産鑑定士は国家資格であり、美術鑑定士は複数資格があるものの民間資格が存在するため、資格取得者以外は名乗ってはいけません。ですが、知らずあるいは故意に名乗る悪徳業者がいるかもしれません。

また、宝石鑑定士、ブランド鑑定士は資格がないため相応の経験を積まなければ名乗ることが難しいものではありますが、名乗ってしまえば鑑定士になれてしまう現状があるため、簡単に鑑定士の肩書きを口にしてしまう人がいるようです。

さらに、近年ではインターネットの普及やリサイクル品の需給の増加から古物商の許可を得る人が増加していますが、許可さえられれば誰でも営業できてしまうことから、悪徳業者が絶えません。消費者が非常に弱い立場に立たされていると言っても良いでしょう。

こうしたリサイクル業界の問題を改善すべく、古物査定士認定協会は古物査定士資格を作りました。資格取得をするに至っては講習と試験が必要です。また、資格取得後もマナーと品位ある古物商として活動するために、ルールを守りながら、悪徳業者の撲滅に励んでいただきます。

リサイクル業界の健全化及び消費者の安心できる環境を作り上げるという当局の方針に賛同いただける方は、資格取得あるいはご支援いただければ幸いです。

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